Learn English Little by Little

英語の使い分け

cut・chop・trim の違い ―「切る」の英語表現を使い分けよう

紙を切る、玉ねぎを切る、伸びた髪を切る。日本語ではどれも「切る」と言えますが、英語では cut・chop・trim などを使い分けます。

たとえば、美容院で「髪を切ってください」と頼むのと、「毛先を少し整えてください」と頼むのでは、伝えたいことが違います。料理でも、食材を半分に切るのか、細かく刻むのか、不要な部分だけ取り除くのかによって、自然な表現が変わります。

使い分けの鍵は、切ること自体を伝えるのか、切り方を伝えるのか、切って整える目的を伝えるのか。この違いを、身近な場面から見ていきましょう。

まずは比較:cut・chop・trim は何に注目する?

単語 中心イメージ 注目すること 代表的な組み合わせ
cut 切る・切り離す 切る動作そのもの。具体的な切り方は幅広い cut paper、cut your hair、cut costs
chop 刻む・たたき切る 刃を打ち下ろすような切り方や、食材などをいくつかの小片にすること chop onions、chop wood、roughly chop
trim 余分な部分を切って整える 端・先・不要な部分を取り除き、長さや形、分量を調整すること trim your beard、trim a hedge、trim the budget

3語は、同じ動作に別々の名前を付けただけの完全な同義語ではありません。今回扱う物理的な意味では、cut が広い範囲を表し、chop と trim は切り方や目的をより具体的に伝えます。

また、「cut は普通、chop は強く、trim は弱く」という力加減の段階でもありません。丁寧にハーブを刻むときも chop、丈夫な生け垣を刈り込んで整えるときも trim が使えます。

cut:切る動作を幅広く表す基本語

切り方を細かく限定しない「切る」

cut = 刃物などで切る・切り離すが基本です。紙、食べ物、髪、布など幅広い対象に使えます。cut だけでは、薄切りなのか、細かく刻むのか、少しだけ短くするのかまでは決まりません。

Can you cut this ribbon for me?

訳:このリボンを切ってくれる?

伝えているのは「リボンを切る」という動作です。刻むことや形を整えることが目的ではないため、cut が自然です。

切った後の形は、後ろの言葉で具体的にする

cut は意味が広いので、in half(半分に)、into pieces(いくつかの小片に)、into thin slices(薄切りに)などを加えると、切り方がはっきりします。

Cut the sandwich in half.

訳:サンドイッチを半分に切ってください。

in half は「半分に」という定番の組み合わせです。cut 自体が「半分にする」を意味するわけではありません。

Cut the carrots into thin slices.

訳:にんじんを薄切りにしてください。

into thin slices が、切った結果の形を示しています。「薄切りにする」は、動詞 slice を使っても表せます。

費用や時間を「削る」にも使える

cut は、物を切る意味から広がって、費用・価格・人員・時間などを減らす意味でも使われます。ニュースやビジネスで見かける cut costs(経費を削減する)、cut prices(値下げする)、cut jobs(人員を削減する)もこの使い方です。

We need to cut costs without reducing quality.

訳:品質を落とさずに経費を削減する必要があります。

ここでの cut は、費用の額を減らすこと。削減幅はこの文だけでは分かりません。cut が必ず「大幅に削る」を意味するわけではない点も大切です。

chop:刻む・たたき切るという切り方に注目

料理では「食材を刻む」

chop = 刻む・たたき切る。包丁やおのなどの刃を打ち下ろすような動作が基本イメージです。料理では、野菜やハーブ、ナッツなどを切って小片にする場面で使います。

ただし、chop は必ず「細かいみじん切り」とは限りません。大きさは roughly(粗く)、finely(細かく)などで調整できます。

Roughly chop the onion and add it to the pan.

訳:玉ねぎを粗く刻んで、フライパンに加えてください。

roughly chop は「粗く刻む」。薄い輪切りや、きれいな立方体にそろえることまでは求めていません。

Finely chop the parsley before serving.

訳:食卓に出す前に、パセリを細かく刻んでください。

finely chop は「細かく刻む」。chop は、力任せに乱暴に切ることだけを表す語ではありません。

木をたたき切る・薪を割る

He spent the morning chopping wood for the fire.

訳:彼は午前中、火にくべる薪を割っていました。

chop wood は、おのなどで木をたたき切ったり、薪を割ったりする場面の表現です。cut wood よりも、刃を打ち下ろす動作が伝わります。

cut wood なら、のこぎりで木を切る場合も含められます。chop を選ぶと、単に「木を切った」だけでなく、どう切ったのかにも焦点が当たるのです。

trim:余分な部分を取り除いて整える

長さや形を整えるために切る

trim = 余分な部分を切り落として整える。髪やひげ、爪、庭木などの手入れによく使います。切る量そのものよりも、残す部分を整えることが中心です。

Could you just trim the ends of my hair?

訳:毛先だけ少し整えていただけますか?

髪全体の長さやスタイルを大きく変えるのではなく、毛先を整えたい場面です。just と the ends を添えることで、希望がより明確になります。

I need to trim my beard before the interview.

訳:面接の前に、ひげを整えないと。

trim my beard は、伸びた部分を切って形や長さを整えること。ひげをそり落とす shave off my beard とは、目指す仕上がりが違います。

食材の不要な部分を取り除く

Trim the excess fat from the meat before cooking.

訳:調理する前に、肉の余分な脂を切り落としてください。

肉全体を細かく切るのではなく、余分な脂を取り除いて下ごしらえするため、trim が合います。trim A from B で「BからAを切り取る」という形です。

文章や予算も「余分を削って整える」

We trimmed the report to two pages.

訳:報告書の余分な部分を削って、2ページにまとめました。

残す内容を生かしながら分量を調整するイメージです。to two pages は「2ページになるまで」という仕上がりの分量を表します。

trim the budget(予算を削る)や trim costs(経費を削減する)にも同じ発想があります。ただし、trim を使ったからといって、削減が少額だと確定したり、本当に無駄な部分だけが削られたと保証されたりするわけではありません。実際の規模や影響は、数字や文脈で判断します。

同じ場面で比較すると、違いが見えてくる

料理:鶏肉を「切る・刻む・下処理する」

Cut the chicken into pieces.

訳:鶏肉をいくつかに切り分けてください。

Chop the chicken into small pieces.

訳:鶏肉を小さく刻んでください。

Trim the excess fat from the chicken.

訳:鶏肉の余分な脂を切り落としてください。

cut は切り分けることを広く表し、chop は刻む切り方を伝えます。trim では、食べる部分を残しながら不要な脂を取り除きます。trim だけでは「鶏肉全体を一口大にする」という意味にはなりません。

なお、cut the chicken into small pieces も自然です。chop だけが小さく切れるわけではなく、cut でも後ろに説明を足せば、切った後の大きさを指定できます。

髪:切ること全般と、整えること

I’d like to get my hair cut.

訳:髪を切ってもらいたいです。

I’d like to get my hair trimmed.

訳:髪を少し切って整えてもらいたいです。

cut は、髪を切ること全般です。trim は、今の髪形を大きく変えず、伸びた部分などを整える希望を伝えやすくなります。cut を使ったからといって、必ず大きく切るわけではありません。

名詞の trim も使えます。美容院での Just a trim, please. は「少し整えるだけでお願いします」という定番表現です。切る長さに希望がある場合は、具体的な長さも伝えると確実です。

She chopped off her long hair.

訳:彼女は長い髪をばっさり切りました。

髪に chop が使えないわけではありません。chop off なら、長い部分をばっさり切り落とす印象になります。通常の「少し整えてください」という依頼には trim の方が合います。

木:枝を整えるのか、木そのものを倒すのか

They trimmed the tree.

訳:彼らは木の枝を切って整えました。

They cut down the tree.

訳:彼らはその木を切り倒しました。

They chopped down the tree.

訳:彼らはその木を、おのなどでたたき切って倒しました。

trim は木を残して手入れすること。cut down は切り倒すことを広く表し、chop down はたたき切る動作まで伝えます。ここでは動詞だけでなく、down の有無も結果を大きく変えています。

予算:減額という事実と、余分を削るという捉え方

We need to cut the budget.

訳:予算を削減する必要があります。

We need to trim the budget.

訳:予算の余分な部分を削る必要があります。

cut は予算を減らすことを直接伝えます。trim は、必要なものを残して調整する捉え方を示しやすい表現です。同じ削減でも、話し手がどう見せるかに違いが生まれます。

一緒に覚えたいコロケーション・句動詞・定番表現

まず押さえたい組み合わせ

単語 表現 意味・使う場面
cut cut paper / cut fabric 紙を切る/布を裁つ
cut cut your finger 指を切ってけがをする
cut cut costs / cut prices 経費を削減する/値下げする
chop chop onions / chop nuts 玉ねぎを刻む/ナッツを刻む
chop finely chopped / roughly chopped 細かく刻んだ/粗く刻んだ
chop chop wood / a chopping board 薪を割る/まな板
trim trim your nails / trim your beard 爪を切って整える/ひげを整える
trim trim a hedge 生け垣を刈り込んで整える
trim trim the fat / trim the budget 脂を取り除く/予算を削る

まな板は cutting board とも言います。chopping board は特にイギリス英語でよく使われますが、その板が「刻む専用」という意味ではありません。

cut back on:量や頻度を減らす

I’m trying to cut back on takeout to save money.

訳:お金を節約するために、テイクアウトを控えようとしています。

cut back on は、支出・消費量・頻度などを減らす表現です。完全にやめるとは限りません。似た表現に cut down on があり、cut down on sugar なら「砂糖の摂取量を減らす」です。

cut off:切り離す・遮断する

We got cut off in the middle of the call.

訳:通話の途中で電話が切れてしまいました。

つながっていたものが切り離されるイメージから、通信の中断にも cut off を使います。この文では、自分から電話を切ったというより、途中で通話が途切れたことを表します。

cut corners:必要な手間や工程を省く

We need to save money, but we can’t cut corners on safety.

訳:費用は抑える必要がありますが、安全面で手を抜くわけにはいきません。

角をきちんと回らずに近道する、と考えると覚えやすい表現です。時間や費用を浮かせるために必要な工程を省く、という否定的な意味で使われることが多く、単なる効率化とは区別しましょう。

chop up:刻んで小片にする

Chop up the vegetables while I make the sauce.

訳:私がソースを作っている間に、野菜を刻んでおいて。

chop だけでも「刻む」と言えます。up を付けると、小片にしていく結果がより意識されます。ただし up が付けば必ず「極細のみじん切り」になるわけではありません。

代名詞を使うときは chop them up という語順です。chop up them にはしません。

trim down:分量や規模を絞る

Could you trim the introduction down to 100 words?

訳:導入部分を削って、100語にまとめてもらえますか?

trim down は、余分を取り除いて小さくする表現です。to は削った後の分量を示します。trim the introduction to 100 words のように、down を省いても表せます。

日本人学習者が間違えやすいポイント

1.「cut は大きく、trim は少し」と決めつけない

髪の手入れでは trim は少し整える場面によく合いますが、cut 自体は切る量を限定しません。cut a little off the ends と言えば、cut でも「毛先を少し切る」を表せます。

判断する順番は「何センチ切るか」だけではなく、切ること全般を言いたいのか、余分を除いて整えることを言いたいのかです。

2.chop を「どんな切り方でもよい」と考えない

レシピで chop the onion とあれば、通常は玉ねぎを刻むことを想定します。薄い輪切りにしたいなら slice、角切りなら dice、非常に細かく刻みたいなら mince など、仕上がりを具体的に表す語が役立ちます。

関連語 注目する仕上がり 表現例
slice 薄い切片にする slice a cucumber(きゅうりを薄切りにする)
dice 小さな立方体状に切る dice a carrot(にんじんを角切りにする)
mince 非常に細かく刻む mince garlic(にんにくを細かくみじん切りにする)

chop は大きさや形を細かく固定しないため、必要に応じて roughly、finely、into small pieces などを添えます。mince と finely chop のように、実際の作業が重なる表現もあります。

3.「髪を切った」は、誰が切ったかも考える

I cut my own hair yesterday.

訳:昨日、自分で髪を切りました。

I got my hair cut yesterday.

訳:昨日、髪を切ってもらいました。

自分で切ったことを明確にするなら cut my own hair。美容院などで切ってもらったなら get my hair cut や have my hair cut が便利です。I cut my hair だけだと、自分で切ったという受け取り方もされます。

4.cut の過去形は cut。chop・trim は子音を重ねる

原形 過去形・過去分詞 -ing形
cut cut cutting
chop chopped chopping
trim trimmed trimming

cutted という過去形にはしません。chopped・chopping は p、trimmed・trimming は m を重ねます。レシピの chopped nuts(刻んだナッツ)のように、過去分詞が名詞を説明する形でもよく登場します。

使い分けを再確認:この場面ならどの表現?

伝えたいこと 自然な表現 選ぶ理由
紙を2つに切る cut the paper in half 切る動作と、半分という結果を伝える
玉ねぎを粗く刻む roughly chop the onion 刻む切り方に注目する
毛先を整える trim the ends of your hair 長さを大きく変えずに整える
肉の余分な脂を取る trim the excess fat from the meat 残したい部分を生かして不要な部分を除く
木を切り倒す cut down a tree 道具や切り方を限定せず、倒す結果を伝える
木をおのなどでたたき切って倒す chop down a tree 切り倒す方法まで伝える
生け垣の形を整える trim a hedge 生け垣を残しながら刈り込む
経費を削減する cut costs 金額を減らすことを直接伝える
文章の余分を削って短くする trim the text 残す内容を生かしながら分量を調整する

ミニクイズ:切り方・目的・定番表現を確認しよう

空欄に入る語を考えてみましょう。Q1〜Q3は cut・chop・trim から、場面の意図を最もよく表す語を選びます。Q4〜Q9は前置詞や定番表現、Q10は動詞の形の確認です。空欄にカーソルを合わせるか、タップして答えと解説を確認できます。

Q1. Please this sheet of paper in half.

訳:この紙を半分に切ってください。

解説:紙を2つに切る一般的な動作なので cut。刻むことでも、端を整えることでもありません。

Q2. Roughly the onions for the soup.

訳:スープ用の玉ねぎを粗く刻んでください。

解説:「粗く刻む」の定番の組み合わせは roughly chop。cut も文脈によって使えますが、ここでは「刻む」という切り方をより直接伝える chop が適しています。

Q3. Please just the ends of my hair. I’d like to keep the length.

訳:毛先だけ少し整えてください。長さは保ちたいです。

解説:長さを大きく変えずに整える希望なので trim がぴったりです。cut でも意味が通る場合はありますが、trim の方が手入れの目的を明確に伝えられます。

Q4. Cut the lemon half.

訳:レモンを半分に切ってください。

解説:「半分に」は in half という形で覚えましょう。cut in half で「半分に切る」です。

Q5. Cut the cheese small cubes.

訳:チーズを小さな角切りにしてください。

解説:into は、切った結果どんな形になるかを示します。cut A into B で「Aを切ってBの形にする」。cut でも、後ろに言葉を足せば具体的な切り方を伝えられます。

Q6. We’re trying to cut back takeout.

訳:私たちはテイクアウトを控えようとしています。

解説:cut back on で「〜の量や頻度を減らす」。完全にやめるとは限りません。cut down on も似た意味で使えます。

Q7. They chopped the small tree with an axe.

訳:彼らはおのでその小さな木を切り倒しました。

解説:chop down は「たたき切って倒す」。枝を整えて木を残す trim とは、動作の結果が違います。

Q8. We mustn’t cut on safety.

訳:安全面で手を抜いてはいけません。

解説:cut corners は、時間や費用を節約するために必要な手間や工程を省くこと。cut costs の「経費を削減する」とは意味が異なります。

Q9. Trim the introduction down 100 words.

訳:導入部分を削って、100語にまとめてください。

解説:to 100 words は「削った結果、100語になる」という到達点を示します。by 100 words なら「100語分減らす」となり、意味が変わります。

Q10. I my finger while cooking yesterday.

訳:昨日、料理中に指を切ってしまいました。

解説:cut の過去形は cut のままです。cutted にはしません。cut my finger は「指に切り傷を作る」という自然な表現で、指を切り離したという意味ではありません。

まとめ:「何を切るか」に加えて「どう切るか・何のためか」を考える

日本語の「切る」を英語にするときは、まず、伝えたい情報を考えてみましょう。切ることが伝わればよいのか、刻む切り方まで伝えたいのか、それとも残す部分を整えるのが目的なのか。この視点があると、単語を選びやすくなります。

  • cut = 切る・切り離すという動作を広く表す
  • chop = 刻む・たたき切るという切り方を表す
  • trim = 余分な部分を取り除いて整える

たとえば、髪を切ること全般なら cut、毛先を整えるなら trim。玉ねぎを刻むなら chop、半分にするなら cut in half が自然です。

3語を切る量の大小だけで並べず、「動作・切り方・目的」のどこに焦点を当てるかで選ぶ。そして、必要なら in half、into small pieces、down、off などで、切った後の形や結果を補いましょう。

関連記事

PAGE TOP
目次