日本語の「借りる」は、友だちから本を借りるときにも、レンタカーを借りるときにも、観光用の船を貸し切るときにも使えます。
しかし英語では、「誰から借りるのか」「お金を払うのか」「どんなものを借りるのか」によって使う単語が変わります。
代表的な表現として、borrow、hire、charter があります。
どれも日本語では「借りる」と訳せますが、意味や使う場面はかなり異なります。
今回は、borrow・charter・hire の違いを、例文とともに整理してみましょう。
まずは3語の違いをざっくり確認
| 単語 | 中心となる意味 | イメージ |
|---|---|---|
| borrow | 人から一時的に借りる | あとで返す前提で借りる |
| hire | 料金を払って借りる | 一定時間・一定期間使うために借りる |
| charter | 乗り物などを貸し切りで借りる | 特別に手配して借りる |
まずは、次のように覚えておくとわかりやすいでしょう。
borrow = 人から借りる
hire = お金を払って借りる
charter = 貸し切って借りる
borrow ― 人から借りて、あとで返す
borrow は、だれかから物を借りて、あとで返すことを表すもっとも基本的な単語です。
友人から本を借りる、同僚からペンを借りる、図書館から本を借りる、といった場面でよく使われます。
Can I borrow your pen?
訳:あなたのペンを借りてもいいですか。
相手の持ち物を一時的に借りて、あとで返すので borrow が自然です。
I borrowed a book from the library.
訳:私は図書館で本を借りました。
図書館から本を借り、返却する前提なので borrow を使います。
She borrowed my bike for the weekend.
訳:彼女は週末のあいだ私の自転車を借りました。
個人から一時的に借りる場面にぴったりの表現です。
borrow from … の形でよく使う
borrow は、borrow A from B の形でよく使われます。
つまり、A を B から借りる という形です。
I borrowed some money from my brother.
訳:私は兄からお金を借りました。
borrow money from … は「〜からお金を借りる」という定番表現です。
borrow と lend は反対の視点
borrow を覚えるときは、「貸す」を表す lend とセットで考えるとわかりやすくなります。
Can I borrow your book?
訳:あなたの本を借りてもいいですか。
borrow は、物を受け取って「借りる側」から見た表現です。
Can you lend me your book?
訳:あなたの本を私に貸してくれますか。
lend は、物を渡して「貸す側」から見た表現です。
つまり、
borrow = 借りる側
lend = 貸す側
という関係です。
「貸す」を表す表現については、lend・rent・lease の違い ―「貸す」の英語表現を使い分けよう で詳しく紹介しています。borrow と lend、そして有料の貸し借りに使われる rent などをあわせて確認すると、「貸す」と「借りる」の関係を整理しやすくなります。
borrow は「無料で借りる」ことが多い
borrow は、一般に「だれかの物を借りる」という意味で使われ、お金を払うことは中心ではありません。
もちろん図書館のように利用制度の中で借りる場合もありますが、料金を払って使うサービスとして借りる場合は、ふつう hire など別の語が使われます。
たとえば、友人の車を借りるなら borrow が自然ですが、レンタカー会社の車を借りるなら hire が自然です。
hire ― 料金を払って借りる
hire は、料金を払って何かを一定時間・一定期間使うために借りることを表します。
車、自転車、ボート、道具などをレンタルする場面で使われます。
We hired a car for two days.
訳:私たちは2日間、車を借りました。
レンタカーのように、お金を払って使うために借りるので hire が自然です。
You can hire a bike at the station.
訳:駅で自転車を借りることができます。
サービスとして自転車を借りるので hire を使っています。
They hired some camping equipment.
訳:彼らはキャンプ用品を借りました。
必要な道具を有料で借りる場面にも hire が使えます。
hire は「雇う」の意味でも使う
hire には、「借りる」だけでなく「雇う」という意味もあります。
文脈によって意味が変わるので注意が必要です。
The company plans to hire new staff.
訳:その会社は新しいスタッフを雇う予定です。
ここでの hire は「雇う」という意味で、「借りる」ではありません。
今回の記事では「借りる」の意味にしぼって理解しておきましょう。
hire はイギリス英語でよく使う
hire は、特にイギリス英語で「有料で借りる」という意味でよく使われます。
アメリカ英語では、同じような場面で rent のほうが一般的なこともあります。
We hired a car in London.
訳:私たちはロンドンで車を借りました。
イギリス英語らしい自然な表現です。アメリカ英語では rented a car と言うことが多くあります。
したがって、hire は「お金を払って借りる」という意味を押さえつつ、地域差があることも覚えておくとよいでしょう。
charter ― 乗り物などを貸し切って借りる
charter は、船・飛行機・バスなどを、個人や団体が特別に貸し切って借りることを表します。
ふつうの「借りる」よりも、規模が大きかったり、特別に手配したりするイメージがあります。
They chartered a bus for the school trip.
訳:彼らは学校旅行のためにバスを貸し切りました。
バスを団体用に特別に手配して借りているので charter が自然です。
We chartered a boat for the day.
訳:私たちはその日、ボートを貸し切って借りました。
観光やレジャーで、船やボートを丸ごと借りるような場面に charter がよく使われます。
The company chartered a plane for the event.
訳:その会社はイベントのために飛行機をチャーターしました。
飛行機を一般便として利用するのではなく、特別に借りるので charter が自然です。
charter flight という表現もよく出る
charter は名詞としても使われ、charter flight は「チャーター便」という意味です。
We flew on a charter flight.
訳:私たちはチャーター便で移動しました。
日本語でも「チャーター便」という形で使われることがあります。
borrow と hire はどう違う?
borrow と hire は、どちらも「借りる」と訳せますが、もっとも大きな違いは相手との関係とお金です。
borrow は人や機関から一時的に借りて返すこと、hire はサービスとして料金を払って借りることを表します。
I borrowed my friend’s camera.
訳:私は友人のカメラを借りました。
友人から借りて返すので borrow が自然です。
I hired a camera for the weekend.
訳:私は週末のあいだカメラを借りました。
レンタルサービスなどから有料で借りるので hire が自然です。
つまり、
borrow → 人から借りる
hire → お金を払って借りる
という違いです。
hire と charter はどう違う?
hire と charter は、どちらも料金を払って借りる場面で使われますが、charter のほうが「貸し切り」「特別な手配」という意味合いが強くなります。
We hired a boat for an hour.
訳:私たちは1時間ボートを借りました。
ふつうに有料でボートを借りる場面なら hire で表せます。
We chartered a boat for our group.
訳:私たちはグループのためにボートを貸し切りました。
グループ用に丸ごと特別に借りるイメージなので charter が自然です。
つまり、
hire → 有料で借りる
charter → 貸し切りで借りる
という違いがあります。
「お金を借りる」は borrow
「お金を借りる」は、日本語では広く使う表現ですが、英語では基本的に borrow money を使います。
I had to borrow some money from my parents.
訳:私は親からお金を少し借りなければなりませんでした。
お金をあとで返す前提なので borrow を使います。
hire money や charter money とは通常言いません。
「バスを貸し切る」は charter
旅行、イベント、送迎などでバスをグループ用に丸ごと借りる場合は、charter が自然です。
We chartered a bus for the wedding guests.
訳:私たちは結婚式の招待客のためにバスを貸し切りました。
グループのために特別に手配して借りているので charter がぴったりです。
「自転車を借りる」は hire
駅前のレンタルサービスや観光地などで自転車を借りる場合は、特にイギリス英語では hire がよく使われます。
We hired bikes near the beach.
訳:私たちは海辺の近くで自転車を借りました。
サービスとして有料で借りているので hire が自然です。
3語の使い分けをもう一度整理
| こんなとき | 使う単語 | 例 |
|---|---|---|
| 友だちから本を借りる | borrow | borrow a book from a friend |
| 図書館で本を借りる | borrow | borrow a book from the library |
| 人からお金を借りる | borrow | borrow money |
| レンタカーを借りる | hire | hire a car |
| 自転車を借りる | hire | hire a bike |
| 道具を有料で借りる | hire | hire equipment |
| バスを貸し切る | charter | charter a bus |
| 船を貸し切る | charter | charter a boat |
| 飛行機をチャーターする | charter | charter a plane |
ミニクイズ
次の( )に入るもっとも自然な単語を、borrow・charter・hire から選んでみましょう。
Q1. Can I your umbrella?
訳:あなたの傘を借りてもいいですか。
解説:相手の持ち物を一時的に借りて、あとで返すので borrow が自然です。
Q2. We a car for our trip.
訳:私たちは旅行のために車を借りました。
解説:レンタカーのように有料で借りるので hire が自然です。特にイギリス英語でよく使われます。
Q3. The company a plane for the tour.
訳:その会社はツアーのために飛行機をチャーターしました。
解説:飛行機を特別に手配して貸し切るので charter が自然です。
Q4. I some money from my sister.
訳:私は妹からお金を借りました。
解説:人からお金を借りて返す前提なので borrow が自然です。
Q5. You can a bike near the station.
訳:駅の近くで自転車を借りることができます。
解説:サービスとして有料で借りるので hire が自然です。
Q6. They a bus for the event.
訳:彼らはイベントのためにバスを貸し切りました。
解説:団体のためにバスを貸し切る場面なので charter が自然です。
Q7. I need to a dictionary from the library.
訳:私は図書館で辞書を借りる必要があります。
解説:図書館から本を借りてあとで返すので borrow を使います。
Q8. We some skis for the weekend.
訳:私たちは週末のためにスキー用品を借りました。
解説:道具を有料で借りる場面なので hire が自然です。
まとめ
「借りる」を表す borrow・charter・hire は、「だれから、どのように借りるのか」を考えると使い分けやすくなります。
- borrow = 人や機関から一時的に借りて、あとで返す
- hire = 料金を払って、一定時間・一定期間使うために借りる
- charter = 乗り物などを特別に貸し切って借りる
友だちから本やペンを借りるなら borrow、レンタカーやレンタル自転車のように有料で借りるなら hire、バスやボートや飛行機を貸し切るなら charter が基本です。
borrow = 人から借りる
hire = お金を払って借りる
charter = 貸し切って借りる
特に、borrow a book は「本を借りる」、hire a car は「車を借りる」、charter a bus は「バスを貸し切る」という違いがあります。
また、borrow と lend は「借りる側」と「貸す側」という反対の関係です。「貸す」の表現もあわせて整理したい場合は、lend・rent・lease の違い ―「貸す」の英語表現を使い分けよう も参考にしてください。
hire は特にイギリス英語でよく使われ、アメリカ英語では同じような場面で rent が使われることが多いという点も覚えておくと、さらに使い分けやすくなります。