日本語の「音」は、とても幅広い意味を持っています。
「鳥の鳴き声が聞こえる」「隣の部屋の物音がうるさい」「彼の声の調子が優しい」など、日本語ではどれも「音」に関係する表現ですが、英語では場面によって使う単語が変わります。
代表的な単語として、sound、noise、tone があります。
どれも音に関係する言葉ですが、それぞれ注目するポイントが違います。
今回は、sound・noise・tone の違いを、例文とともに整理してみましょう。
まずは3語の違いをざっくり確認
| 単語 | 中心となる意味 | イメージ |
|---|---|---|
| sound | 聞こえる音全般 | もっとも一般的な「音」 |
| noise | 物音・雑音・騒音 | 気になる、邪魔になる音 |
| tone | 音や声の調子・響き | どんな音・声なのか |
まずは、次のように覚えておくとわかりやすいでしょう。
sound = 聞こえる音そのもの
noise = 気になる物音・雑音
tone = 音や声の調子・響き
sound ― もっとも一般的な「音」
sound は、耳に聞こえるものを幅広く表す、もっとも一般的な「音」です。
心地よい音にも、不快な音にも使うことができます。
I heard a strange sound outside.
訳:私は外から変な音がするのを聞きました。
何かの音が聞こえたというだけで、その音が不快かどうかまでは示していないので sound が自然です。
I love the sound of rain.
訳:私は雨の音が大好きです。
雨が降るときに聞こえる音そのものを表しています。
We could hear the sound of birds singing.
訳:私たちには鳥のさえずる声が聞こえました。
鳥の鳴き声を、聞こえてくる「音」として表しているので sound が使えます。
the sound of ~ で「~の音」
sound は、the sound of ~ の形で非常によく使われます。
the sound of rain = 雨の音
the sound of music = 音楽の音
the sound of footsteps = 足音
She woke up to the sound of footsteps.
訳:彼女は足音で目を覚ましました。
何の音なのかを of の後ろで示しています。
noise ― 気になる「物音・雑音・騒音」
noise は、特にうるさい音、不快な音、邪魔になる音についてよく使われます。
日本語では「物音」「雑音」「騒音」などと訳すと自然な場合が多い単語です。
There was a lot of noise outside.
訳:外がとても騒がしかったです。
さまざまな音がして、うるさい状態を表しているので noise が自然です。
The traffic noise kept me awake.
訳:交通騒音のせいで眠れませんでした。
車などの音が睡眠の邪魔になっているため noise を使います。
What was that noise?
訳:今の物音は何だったのですか。
突然聞こえた正体不明の物音について尋ねるときにも noise がよく使われます。
noise は必ずしも「大音量」とは限らない
noise というと「大きな騒音」を想像しやすいですが、必ずしも音量が大きいとは限りません。
小さくても、気になったり邪魔になったりする音なら noise と表現できます。
I heard a noise in the kitchen.
訳:台所で物音がしました。
大音量とは限りませんが、何か気になる音がしたことを表しています。
sound と noise はどう違う?
sound と noise は、どちらも耳に聞こえるものを表します。
大きな違いは、単に「音」としてとらえているのか、気になる音・邪魔な音としてとらえているのかという点です。
I heard a sound outside.
訳:外から音が聞こえました。
音が聞こえたという事実を中立的に表しています。
I heard a noise outside.
訳:外で物音がしました。
何か気になる、正体のわからない物音というニュアンスが加わります。
つまり、
sound → 中立的な「音」
noise → 気になる「物音・雑音」
と考えると違いをつかみやすくなります。
tone ― 音や声の「調子・響き」
tone は、単に「音が聞こえる」という意味ではありません。
音や声がどのような響き・高さ・調子を持っているかを表します。
She spoke in a gentle tone.
訳:彼女は優しい口調で話しました。
何を話したかではなく、声の調子がどのようだったかを表しているので tone が自然です。
His tone suddenly changed.
訳:彼の口調が突然変わりました。
声の響きや話し方の雰囲気が変わったことを表しています。
There was anger in her tone.
訳:彼女の口調には怒りが感じられました。
声の調子から感情が伝わってきたことを表しています。
tone of voice ―「声の調子・口調」
tone of voice は、とてもよく使われる表現です。
I didn’t like his tone of voice.
訳:私は彼の話し方が気に入りませんでした。
言葉の内容ではなく、声の調子や話し方に不快感を持ったことを表しています。
同じ言葉でも tone of voice が変われば、優しく聞こえたり、怒っているように聞こえたりします。
sound と tone はどう違う?
sound と tone は、どちらも音そのものに関係していますが、注目しているところが違います。
I heard the sound of his voice.
訳:私は彼の声が聞こえました。
声という「音」が聞こえたことに注目しています。
I noticed a change in his tone.
訳:私は彼の口調の変化に気づきました。
声そのものではなく、声の調子や響きが変わったことに注目しています。
つまり、
sound → 音が聞こえること
tone → その音がどんな響き・調子なのか
という違いがあります。
「変な音がする」なら sound? noise?
日本語の「変な音がする」は、状況によって sound と noise のどちらも使えます。
The engine is making a strange sound.
訳:エンジンから変な音がしています。
エンジンから普段とは違う音が聞こえるという、中立的な表現です。
The engine is making a strange noise.
訳:エンジンから変な物音がしています。
故障などを疑うような、気になる異音というニュアンスが強くなります。
車や機械から気になる異音がするときには、strange noise も非常によく使われます。
「いい音」は good sound? good tone?
「いい音」も、何を評価しているのかによって単語が変わります。
This speaker produces a good sound.
訳:このスピーカーはいい音を出します。
スピーカーから出る音全体について評価しているので sound が使えます。
This guitar has a warm tone.
訳:このギターは温かみのある音色です。
音の質や響きに注目しているので tone が自然です。
sound = 音全体
tone = 音の質・響き
という違いを覚えておくと便利です。
tone には「態度・雰囲気」という意味もある
tone は、実際の声だけでなく、文章や発言全体から感じられる態度・雰囲気を表すこともあります。
The tone of the email was very friendly.
訳:そのメールの文調はとても親しみやすいものでした。
メールには実際の声はありませんが、文章から受ける雰囲気や態度を tone で表しています。
The article has a serious tone.
訳:その記事は真剣な調子で書かれています。
文章全体の雰囲気を表す場合にも tone が使われます。
noise は数えられる?
noise は、「騒音」全体を表す場合には数えない名詞として使われることがあります。
There is too much noise in this room.
訳:この部屋は騒音が多すぎます。
騒がしさ全体を表しているので noise を量として扱っています。
一方、一つの特定の物音を表す場合には a noise と数えることができます。
I heard a strange noise downstairs.
訳:階下で変な物音がしました。
一つの具体的な物音なので a noise としています。
3語の使い分けをもう一度整理
| こんなとき | 使う単語 | 例 |
|---|---|---|
| 雨の音 | sound | the sound of rain |
| 鳥の鳴き声 | sound | the sound of birds |
| 外から聞こえる物音 | noise | a noise outside |
| 交通騒音 | noise | traffic noise |
| 優しい口調 | tone | a gentle tone |
| 声の調子 | tone | tone of voice |
| ギターの音色 | tone | a warm guitar tone |
ミニクイズ
次の( )に入るもっとも自然な単語を、sound・noise・tone から選んでみましょう。
Q1. I love the of rain.
訳:私は雨の音が大好きです。
解説:雨から聞こえてくる音そのものを表しているので sound が自然です。
Q2. What was that ?
訳:今の物音は何だったのですか。
解説:突然聞こえた気になる物音について尋ねているので noise が自然です。
Q3. She spoke in a gentle .
訳:彼女は優しい口調で話しました。
解説:声の響きや話し方の調子を表しているので tone が適しています。
Q4. The traffic kept me awake.
訳:交通騒音のせいで眠れませんでした。
解説:睡眠の邪魔になる不快な音なので noise が自然です。
Q5. I noticed a change in his .
訳:私は彼の口調の変化に気づきました。
解説:声そのものではなく、声の調子や話し方の変化を表しているので tone を使います。
Q6. We heard the of footsteps outside.
訳:私たちは外から足音がするのを聞きました。
解説:足音という聞こえてくる音そのものを表しているので sound が自然です。
まとめ
「音」を表す sound・noise・tone は、何について話しているのかを考えると使い分けやすくなります。
- sound = 耳に聞こえるものを幅広く表す一般的な「音」
- noise = 気になる物音・雑音・騒音
- tone = 音や声の調子・響き・音色
単に「音が聞こえる」と言うなら sound、うるさい音や気になる物音なら noise、声や楽器の音がどのような響きを持っているかを表すなら tone が基本です。
sound = 音そのもの
noise = 気になる音
tone = 音の調子・響き
特に、I heard a sound. は中立的な「音が聞こえた」、I heard a noise. は「何か物音がした」という違いがあります。この2つを比べて覚えると、sound と noise の使い分けがわかりやすくなります。